副業が継続的に稼げない3つの理由【時短ハック思考で稼げるスキルをつける】

悩める副業

副業解禁が取り沙汰されて色んな言い方が生まれました。ギグワーク、パラレルワーク、マルチジョブ、サブスキル活用・・・。社会的にも副業が後押しになり、多くの人が始めました。自分の好きなことや得意分野で始めた人も多いと思います。具体的には、身近なネットやスマホを使った副業やエンジニアの人ならプログラミングやウェブ制作、ライティングスキルを活用した記事制作などです。ただ、副業としてはじめたものの稼げないという人もいるのではないでしょうか。この記事では、継続的に稼げない理由を解説していき、最後に「副業で継続的に稼げる方法」をまとめています。

[この記事は約10分で読めます]

ざっくり要約]
副業は本業以外の空き時間を使って「別の何か(収入など)」に変換すること
副業で継続的に稼げない理由はたった3つ
時短ハック思考で「稼げるスキル」をつけられる
副業を本気でやらなければ結局は失敗する

この記事の結論
副業で稼ぐためのポイントは「継続的な能力開発」

ざっくり副業とは?【簡単に説明】

ざっくり副業とは?【簡単に説明】

副業とは

副業を一言にするなら「余った時間を別のなにかに変える」ことだと思います。

副業を行う理由は人によってさまざまです。

  • 収入を増やしたい
  • 1つの仕事での収入だと生活が苦しい
  • 活躍できる場を社外に持ちたい
  • 別の分野の人とつながりを作っておきたい
  • 時間に余裕がある
  • いまの仕事に必要な能力を別で活用したい

本業以外の時間で、なにかしら得るものをもとめて副業をするものです。

副業の考え方

副業に関しての制約はあまりありません。厚生労働省が平成30年1月に改定したモデル就業規則では「勤務時間以外の時間を使って、他の会社の仕事などをすることができる」とされています。労働時間以外の時間は、副業をするために自由に使っていいということです。

参考URL:厚生労働省『副業・兼業の促進に関するガイドライン』

副業がダメな条件

ただし、各企業で制限されることもあります。例えば、

  • 労務提供上の支障がある場合
  • 業務上の秘密が漏洩する場合
  • 競業により自社の利益が害される場合
  • 自社の名誉や信用を損なう行為や信頼関係を破壊する行為がある場合

これらの条件をしっかりとクリアできていれば、誰でも副業を始めることができます。

副業をするメリット・デメリット

副業をするメリット・デメリット

各社で副業解禁が進んでいますが、改めて副業のメリット・デメリットを整理します。

副業のメリット

  • 離職せずに別の仕事に就くことができる
  • スキルや経験を得ることで主体的にキャリアを形成することができる
  • 本業の収入を活かしてやりたいことに挑戦できる
  • 収入が増える
  • 本業をしながらリスクの小さい形で将来の起業・転職に向けた準備ができる

副業のデメリット

  • 労働時間が長くなる可能性がある
  • 本業の就業時間や自身の健康の管理が必要
  • 職務専念義務、秘密保持義務、競業避止義務を意識することが必要
  • 所定労働時間が短い業務を複数行う場合、雇用保険等の適用がない場合がある

企業が副業を解禁するメリット・デメリット

私自身、個人で経営コンサルティング会社を経営をしています。さまざまな経営者と打ち合わせをしている中で、社内での副業の是非について相談されることは増えてきました。ただ、正直、副業の可否についてはメリット・デメリットがあるので、結局は組織の考えになるとお伝えしています。

組織における意思決定は一度してしまうと、なかなか急な変更が難しかったりするので慎重にご判断するようにと伝えしています。

企業が考える副業のメリット・デメリットは参考にならないと思われる方もいるかもしれません。ただ、企業側が考える副業のメリット・デメリットを知っておくことで「本業に返せるものはなにか?」を考えることができると思います。

企業が副業を解禁するメリット

  • 社内では得られない知識・スキルを獲得することができる
  • 自律性・自主性を促すことができる
  • 優秀な人材の獲得・流出の防止ができ、競争力が向上する
  • 社外から新たな知識・情報や人脈を獲得でき、事業機会の拡大につながる

企業が副業を解禁するデメリット

  • 必要な就業時間の把握・管理や健康管理への対応
  • 職務専念義務、秘密保持義務、競業避止義務の確保

継続的に副業で稼げない人とその理由

継続的に副業で稼げない人とその理由

副業を始めたものの継続的に稼げない理由は3つに集約されます。
・能力が差別化できていない
・過去の能力を切り売りしている
・時間的制約

能力が差別化できていない

「副業が継続的に稼げない理由」の1つ目は能力が差別化できていないことです。能力が差別化できていないというのは、「誰でもできることを提供している」ということです。誰でもできることは、同じことを提供している他者も多いということであり、競合が多いということです。

毎年、副業を支援するプラットフォームが増えています。副業を募集する側としては情報発信する先が増えており、サービスを利用する側は多くの選択肢から選ぶことができるようになってきています。

ただ、この「プラットフォームが増えていること」が副業を募集する側の稼ぎが増えない原因にもなっていたりします。

サービス利用者は多くの選択肢があることで比較がしやすくなります。同じような内容の募集があったとしても、提供される内容がおなじようであれば「だれでも(どこでも)いい」となります。これは、能力が差別化できていないということになります。

「だれでも(どこでも)いい」ということは、選び方の基準が「価格」になってしまい、安くて同じようなことを提供している人が選ばれてしまいます。

実際は、ホスピタリティや質の部分で他者よりもいいものかもしれません。ただそのような「ソフト面」は利用者は利用してみないとわからないものです。結局、価格競争になってしまい「稼げない」スパイラルに入ってしまいます。

過去の能力を切り売りしている

「副業が継続的に稼げない理由」の2つ目は「過去に積み上げた能力の切り売りしている」ケース。副業としてサービスを提供し始めた最初のうちは、顧客(副業のサービス提供先)に対して知識や能力格差があるので一定は稼ぐことができます。

具体的には
・何かのノウハウを提供して対価を得る(知識が少ない人や企業向けにサポートをする)
・プログラミングやウェブ制作を代替する(能力が至らない人や企業向けにサポートをする)など

顧客ができないことをする対価として賃金を得ることができます。

ただ時間がたつと、知識がなかった人も知識がついてきます。また代替するものが終わってしまえばサポート期間が終了します。

そうなるとサポートをする必要がなくなり、顧客が「離れていってしまう」ことになります。

「できることを切り売り」をしているだけだと、継続的に顧客を獲得し続けなけばならなくなります。このスパイラルに入ってしまうと、顧客の定常的な獲得を怠ってしまうと稼ぎがが減っていってしまいます。

時間的制約

「副業が継続的に稼げない理由」の3つ目は時間的な制約もあります。人の時間は有限であり、1日は24時間です。そのうち「時間をお金に変えることができる時間」は、基本的に本業であるメインの仕事であり、副業はサブの位置づけになると思います。副業に避ける時間は必然的に限られてしまいます。

例えば、就業時間外や休日などで副業をしなければならなく、この限られた時間を有効に活用しなければいけません。

毎回新規の顧客を獲得し続けている状況だとすると、「副業可能時間」に必ずしも顧客が合うわけではありません。副業可能時間をうまく使えないと、時間を収入にかえることができなくなります。

以上3つが「副業が継続的に稼げない理由」になります。継続的に稼げない人はこれに気付けていないことが多いです。

継続的に副業で稼ぐ3つポイント

継続的に副業で稼ぐ3つポイント

副業で継続的に稼いでいくには、前述した「3つの稼げない理由」を解決すればいいだけです。

(再掲)
・能力が差別化できていない
・過去の能力を切り売りしている
・時間的制約

具体的に解決するための考え方

3つの稼げない理由を解決するためには、以下を意識すれば解決していきます。

・自分の専門性を売りにする
・今できることを副業にするのではなく常に自分自身の能力開発をしつづけていく
・時間がマッチする固定客を作る

副業を成功させている人のケース※を見てもわかります。

参考URL:厚生労働省『副業・兼業の事例』

「過去の能力の切り売り」だけでなく、業界や領域の最新のノウハウや継続的に能力を開発して提供することなどの専門性を付加価値にしていることがわかります。また、コンサルとして固定の顧客をメインにした副業が多いのも共通しています。

このように、「能力の切り売り」で副収入を得る副業ではなく、最新のノウハウや能力開発をしながら提供し続ける”復業”にしていくという思考にならなければ、本業以外で継続的に稼げるようにはなれません。

前者の「副業」を続けていったとしても、副業で提供できる価値は目減りしていくだけです。つまり収入は長期的に減っていってしまいます。

後者の「復業」はサブ能力を開発しながら提供していくため、続ければ自然と専門性が継続的に顧客にサービスを提供できます。

思考を副業ではなく複業にしなければ継続的に稼ぐことは難しいです。

復業の始め方

復業の始め方

副業ではなく復業がいいという考え方は分かったものの、すぐに能力開発をすることは難しいのも事実です。

基本的には、能力開発というのは時間をかけて積み上げていくものであり、明日からすぐにできるものではありません。実際、スペシャリスト(専門家)になるには1万時間が必要とも言われています※。長い時間をかけて自分なりの試行錯誤をしていき「専門性」を高めていくのが定石です。

※参考URL:Web担当者Forum『1万時間の法則: 人が何かに習熟してスペシャリストになるのにかかる時間』

一方で「専門家から専門性を学ぶ」という時間短縮の模索することもできます。

以前、ホリエモンが寿司職人の修行について言及したことが話題になってことがあります。また関連の書籍『堀江貴文VS.鮨職人 鮨屋に修業は必要か?』も出ていますが、意見を砕いて考えると「定型化してすぐに覚えることができれば数年でプロレベルになれる」ということではないでしょうか。

実際、寿司専門学校を卒業をして、「ミシュラン」獲得実績が出ているのも事実です。https://www.sushiacademy.co.jp/archives/462
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000036.000013181.html

専門性を高めるために長い時間をかけなくても、専門性を学べるところに行けばショートカットできるということです。

これは飲食だけに限った話ではなく、ビジネスの能力開発も同じです。Googleなどの検索エンジンで「プログラミング 専門学校」「ライティング 専門学校」「マーケティング 専門学校」などで検索をすればいくらでも出てきます。

このように専門性を「学ぶ場」はいくらでもあります。

副業を始めようとしている人へのアドバイス

副業を始めようとしている人へのアドバイス

経営コンサルをしていると「副業を始めようと思う」と相談を受けることがあります。理由を聞いていくとさまざまですが、やはり多いのは副収入を増やしたいからというものです。

実際に始めようとしている人へは、必ず3つの質問をしています。この答えに詰まるようであれば一度足を止めて考えたほうがいいとアドバイスをしています。

・他人よりも秀でたことがあるか
・それは継続的に提供できるか
・メインの仕事を全うできるか
・責任をしっかり持てるのか

これらはこのように言い換えることができます。
・そもそも他人よりも秀でたことがなければ「選ばれない」
・継続的に提供できなければ「稼ぎは続かない」
・メインの仕事が全うできなければ「ベースの収入がなくなる(減る)」
・責任を持たなければ「継続顧客にならない」

短期的に、目の前の小遣い稼ぎで副業をするならば特に気にすることはないですが、目的が継続的に「余った時間を別のなにかに変える」ことであれば、極端な話、副業で独立する気概でないとなかなか中長期的に稼ぎ続けることは難しく、失敗に終わると思います。

ある友人の事例

ある友人の事例

ある友人の話です。

彼は大学卒業後、大手企業に就職しました。法人営業として従事して約15年を過ぎたころ、その会社にも副業解禁という時代の流れで全社的に副業OKがでました。

その友人は本業の収入を得ながら、副収入で稼ぎを増やしていこうと副業を開始。副業の対象にしたのは、趣味にしていたカメラを使った写真撮影です。

始めた当初は友人界隈や、サブスキル募集サイト(ここならなど)などで稼いでいくことができていました。いい小遣い稼ぎができていると聞いており、その時は私は深く考えず「副業頑張って」という反応をしていました。ただ1年ほどたったときに話を聞いたところ、状況は変わっていました。

思うように継続的に稼ぎが増え続けるわけでもなく、微減していっているということでした。

この話を聞いて、改めて副業が失敗する理由を考えました。考えを整理していき、これは会社経営と同じだと気づきました。理由は前述通りです。
・能力が差別化できていない
・過去の能力を切り売りしている
・時間的制約

この友人もご多分に漏れずこの「副業が継続的に稼げない3つの理由」にはまっていました。

その後、この友人には客観的に改善点や打ち手などを伝え、今は専門性を高めるために試行錯誤しています。

まとめ

この「副業が継続的に稼げない3つの理由」を意識していないで副業をしている人は多いと思います。

もしかしたら、すでに「副業は稼げない」を感じているかもしれません。もっといったら、すでに副業をあきらめた人もいるかもしれません。

もしそうなら、まずこの3つの改善方法を意識してできるようになれば、いまよりは確実に稼げるようになると思います。

・専門性を売りにする
・今できることを副業にするのではなく常に自分自身の能力開発をしつづけていく
・時間がマッチする固定客を作る

すでに他人よりも秀でたものがあれば、それを提供し、そのうえで、さらに能力開発し続ければ、継続的に顧客にもなっていくはずです。

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