ビジネスリテラシーを高めたいと思っている方向けの記事です。こんな課題がありませんか?
・どのようにビジネスのリテラシーを高めたらいいのか分からない
・なにから勉強をしたらいいのかわからない
・そもそもビジネスについて考えたことがなかった
そもそもビジネスリテラシーを高めるにはどうすればいいのか?私の答えは「いろんなビジネスに触れること」で必然と高まっていくと思っています。なぜ戦略コンサルの人はビジネスのプロフェッショナルといわれているのか。それはいろいろな企業に「外部コンサル」という形でかかわって数多くのビジネスを見て触れているからです。最近のIPOのトレンドを見ても元コンサルファーム出身の社長がいるのがわかると思います。
ただ、明日からいきなりいろんなビジネスにかかわることは現実的ではありません。
この記事では、「明日から」「たった1万円で」ビジネスリテラシーを高める方法を私の経験談をもとにまとめています。
[この記事は約5分で読めます]
[ざっくり要約]
・ ビジネスリテラシーを高めるには「いろんなビジネスに触れる」経験をすべき
・ いきなりいろんなビジネスにかかわることはできない
・「利益を考えない」株式投資という方法は、たった1万円でいろんなビジネスを学ぶことができる
・ 自分の頭で考えて投資をしていくことで、結果的にビジネスのリテラシーが高まる
世の中にあるビジネスリテラシーを高める方法のほとんどは「身につく」ことは少ない

私が学生の時、ビジネスについて深く知りたいという欲求が高まった時期がありました。わかりやすく就職活動を始めたころです。
- 株主とは?
- 株式会社ってなに?
- 上場未上場ってなに?
- B/S、P/L、F/Sってなに?
- ビジネスモデルってなに?
- 営業利益って?経常利益って?
- 株価は毎日なぜなぜ変動するのか?
- 時価総額ってどのように決まっているのか?
ビジネス現場を経験している人でない限り、このあたりを深く理解している人は少なと思います。学部によっては授業やゼミなどで学ぶ人もいるかもしれないですが、終わってしまえば少しづつ忘れていってしまうものです。
そしていざ就職活動になったときに、思い出すために過去のノートやPCを開いて確認をする。そしてまた忘れてしまう…この繰り返し。私自身がまさにこの通りでした。
私はビジネスの知識を高めるために多くのお金と時間を使っていました。ある時は書店で気になった本を買ってみたり、YouTubeで動画を見てみたり、オンラインサロンに入ってみたり、はたまたセミナーに参加してみたり。このようなことから私自身「身についた」ことは本当少なかったと振り返っています。
ビジネスリテラシーを高めるためにやったことで、唯一「これが最適解」といえるものがあります。それが「利益を考えない」株式投資というものです。
「利益を考えない」株式投資というのは、なんとなく私がやっていた株式投資方法のことです。具体的な考え方ややり方は口述しているので興味があれば読んでみてください。
ざっくり株式投資とは?上場企業とは?
株式投資は鮮度の高い情報もとにビジネスを学べる教材として優秀です。そしてビジネスリテラシーを上げるには、株式投資が効率的かつ効果的に身につける方法だと思っています。株価は企業の業績などが反映されて日々変化します。企業の業績は、企業が行っている事業(ビジネス)の進捗に紐づく。つまり、株式投資をするうえで指標になる株価を気にすることは、ビジネスを理解することと同じになります。
また、基本的に投資の対象になる企業は上場企業です。上場企業はビジネスを理解するモデルケースとして最適です。
上場企業とは厳格な審査を通った会社のことを指します。そもそも上場企業になるためには高いハードルがあります。上場するに厳格な審査を経て、上場承認が下り、証券取引所で株が取り引きされて晴れて上場企業になることができます。
日本には20万~50万社などといわれる会社があるといわれていますが、1年で上場できる会社はその中のたった100社前後です(年によって変動します)。上場企業になるための入口はとても狭い門になっています。
また、上場承認を受けるための上場審査では、会社の健全性だけでなく、ビジネスモデルや成長可能性などが見られます。
時代の流れに乗ったビジネスモデルなのか?
会社として成長していくのか?
などが専門家によって判断されており、IPO(新規公開株)する会社は今の時代トレンドに即した会社であることが求められていたりします。
そして上場企業は情報の開示責任があり、四半期(3か月毎)に一度かならず決算書を公開しなければなりません。この決算書には、ビジネスモデルや事業の進捗(過去、現在、未来予測)、売上・利益・資産などさまざまな情報が出されます。
開示された情報をもとに
・この会社は伸びそうか?
・いまの株価は適切か?
・なぜ株価が落ちたのか?
を想像することができます。
3ヶ月に一度必ず開示される「鮮度の高い」「生の」情報を見て、自分自身で会社や事業やビジネスを想像し、投資の意思決定ができます。これが株式投資です。
この活きた情報を使って自分のビジネスリテラシーを高めることができます。
少額でも自分のお金を使い、ビジネスを学ぶことができるのが私が考える「利益を考えない」株式投資です。
なぜビジネスを学ぶために株式投資がいいのか?
ビジネスについて書かれている本やセミナー、動画などは数多くあります。すべて参考になるものばかりです。
ただ、本を読んだだけ、セミナーや動画を聞いて観ただけだとどうしても「自分ごと」になりにくいのも事実です。なぜならそのような情報のほとんどが話者の経験談や抽象的な話に終始してしまうからです。
これは冒頭で私が経験していた「授業」や「ゼミ」と全く同じで、わかった気になるだけになりがちです。自分ごとにならないがゆえに、身につきにくいのです。
私が考える「利益を考えない」株式投資は、ビジネスの理解を深めることを目的にしています。目的を自分ごとにして、情報を自身で読み解き、考え、少額(数千円)でもお金を投資します。少額でも自腹を切ることで、自然と情報を調べるようになります。そして、うまくいかなければその理由を考えようとします。ビジネスを理解するためには「投資を自分ごとにする」ことが最も早いと思っています。
株式投資は必ずしも元手が必要ではない

株式投資は始めるにあたって元手になる数十万円の資金が必要だと思っていませんか?知識のなかった私はそう思っていました。
当時の私の心境は
株式投資は興味があるけどいきなり数十万は…
利益が出るかわからないことに対してお金をかけるのは…
ビジネスや経済について分からないし…
などなど、やらない理由を挙げては「やろうかな→やっぱりやめておこう」を繰り返していました。
では、本当に数十万単位の元手は必要なのでしょうか?
株式投資の目的によりますが、この記事における株式投資の考え方の答えとしては[NO]です。
実際はたった1万円(もっと少なくても可能)から始められます。具体的には「単元未満株」を買付けて始めることで可能になります。
ん?単元未満株?と思われるかもしれませんが、まず詳細を説明する前に、この記事の株式投資の目的について整理させてください。
株式投資の目的は人それぞれの考え方があります。
- トレードを通じて利益をだしていきたい
- お小遣い稼ぎをしたい
- 資産を貯蓄するだけではなく増やしていきたい
- 投資をしながら好きな会社の株主優待を受けたい など
株式投資で大きな利益をだすための株式投資方法や老後などの資産形成を目的に置いている場合は、この記事は全く参考になりません。別の方の記事などを参考にするといいと思います。
すべて正しい考え方であり、全く間違っていません。繰り返しになりますが株式投資をする目的は人それぞれであり、考え方がバラバラになるのは当たり前です。
この記事における「株式投資」の考え方

この記事における株式投資の目的は「ビジネスリテラシーを高めるための株式投資」です。その目的をズラさず前提基準を整理すると以下のようになります。
・利益を出すことを目的にしない
・長期保有
・単元未満株
・一回あたりの買付を1万円までにする
繰り返しになりますが株式投資は鮮度の高い情報もとにビジネスを学べる教材として優秀です。この基準を前提に「利益を考えない」株式投資をすることでビジネスリテラシーを高めることができます。
実際に自分で投資先を考え、少額でも投資をしてみると色んなことを知りたくなると思います。
・株主とは?
・株式会社ってなに?
・上場未上場ってなに?
・B/S、P/L、F/Sってなに?
・ビジネスモデルってなに?
・営業利益って?経常利益って?
・株価は毎日なぜなぜ変動するのか?
・この会社は成長し続けられるのか?
・似ている会社(競合)との違いはなにか?
・時価総額ってどのように決まっているのか?
など私が学生の時に疑問を持っていたことは、すべて自然と気になり、調べて、学んでいけます。
1万円で始められる単元未満株とは

元手1万円から株式投資ができる方法で「単元未満株」を紹介しました。改めて単元未満株についてざっくり説明します。
単元未満株は一言でいうと、1株単位で買付けができる株のことです。通常の株式買付の場合、100株単位からの企業が多く、株価が5,000円であれば100株で最低500,000円の資金が必要になります。ただ単元未満株であれば、これを5,000円で買付けることができます。
単元未満株について詳しく知りたい方はコチラを参照いただければと思います。
もちろん単元未満株でも、買付けを増やし少しづつ利益をだしていってもいいと思います。ただ大きな利益は見込めないのでそれは注意が必要です(反対に大きな損失になることも少ないです)。
単元未満株はあくまで通常買付けされている株の単位の端数を買付けるものであり、利益を出していくものではないと認識してもいいと思います。
逆に、大きな利益もなければ大きな損失もない単元未満株をうまく使っていけば、かなり手軽に株式投資が経験できます。
最近では少額投資に特化した証券会社も出てきています。これまで株式投資には興味があったけど、投資に対して心的ハードルが高かった方はとてもいいサービスだと思います。
何度も言いますが目的は「ビジネスリテラシーを高めるため」です。なので、単元未満株を使うことができれば正直どこの証券会社のサービスでも同じかなと思います。
ただし、扱っている銘柄数は確認してください。扱える数は会社を探すときに幅広く見ることができる数と同じなので、できるだけ多い方がいいです。
なぜ1万円で始めるのか

ここまで聞くと、1万円ではなくもっと少額(数千円)から始められるとわかるはずです。 一株の単価が買付価格になるなで、極端な話、一株が500円であれば500円から始められることができます。 目的が「株式投資を少額で始める」であるならば、それでいいと思います。
ただし目的を「ビジネスリテラシーを高める」としたときには元手は少なすぎず多すぎない金額を勧めます。
最低でも1万円があればいくつかの会社の株を買付けることができます。また「一回の買付けを1万円まで」と自分で制限をかけることで投資先を吟味して選ぶようになります。一回あたりの1万円というルールを守りながら少しずつ投資予算を増やしていくのもいいでしょう。私も1万円から始めて、「一回あたり1万円」を繰り返していきました。
単元未満株はそれぞれの証券会社で買付をする
単元未満株の買付けはいろんな証券会社からできます。ざっと一覧にしました。
マネックス証券
SBI証券
野村證券
岡三証券
ネオモバ
LINE証券
DMM.com証券
日興フロッギー
どこの証券会社がいいかですが、正直、積極的な売買をするわけではないのでどこも一緒だと思います。
ちなみに私が使っているのはSBI条件ですが、そこを決めた理由は名前になじみがあったからという理由だけです。
あとは
・個人を証明できるもの
・元手の1万円
・銀行口座
を揃えるだけで証券口座が開設できます。詳しい流れは各証券会社の指示通りにしてください。
いい投資先、悪い投資先というものは存在しない

投資先について「いい投資先、悪い投資先」を分類したがる人がいますが、これは全く気にすることはありません。「いい投資先、悪い投資先」というのは人それぞれの指標によって変わります。
こんな背景があったとします。
・時代の流れを見たときに業績が悪くなるかもしれない
・本当に悪くなるのかを検証したい
・一株だけ買付けてモニタリングしておこう
トレードで利益を上げることを目的にしている人から見たら悪い投資先ですが、業績が悪くなる前提で買付けして「検証を目的にしている」いる人からみたらいい投資先になったりします。
「利益を出さない」株式投資をしているならば、外の声は参考程度で大丈夫です。
どこに投資をすべきか?
これはまさに自分で考えるべきことです。その「投資先を考える」というプロセスこそがビジネスリテラシーを高めることになります。
私自身、この投資方法を通じて、ビジネスが身近になりました。そして無意識のうちに投資している会社だけでなく、気になる会社のIR情報を常に見る癖がついたりしました。
いろんな会社の事業やトレンドを知り、考えることで、ビジネスの持論をもつことができました。
ビジネスリテラシーを高めたい人は1万円から始める「利益を考えない」株式投資を考えてみてください。下手な本やセミナーにお金をかけるよりも有益な経験や知識が付くと思います。
まとめ
以上をまとめると
・ ビジネスリテラシーを高めるには「いろんなビジネスに触れる」経験をすべき
・ いきなりいろんなビジネスにかかわることはできない
・ 株式投資がビジネスを理解するのには最適な教材である
・「利益を考えない」株式投資という方法は、たった1万円でいろんなビジネスを学ぶことができる
・ 自分の頭で考えて投資をしていくことで、結果的にビジネスのリテラシーが高まる
まず課題を認識しているのであれば、元手1万円で始めてみるのがオススメです。
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