資産1,100億?ビジョナル(ビズリーチ)創業者・南 壮一郎が大切にしている組織の考え方

Owner Profile

ユニコーン企業のビズリーチ(現ビジョナル)を創業した南壮一郎氏。これまでの経歴や想定資産額、組織・事業の考え方などを調べました。いくつかのメディアを参考にしているので、詳しく知りたい方はリンクから参照ください。

南 壮一郎のプロフィールサマリー

南 壮一郎(みなみそういちろう)の写真

氏名(ふりがな):南 壮一郎(みなみそういちろう)

生年月日:1976年6月15日
出身地:大阪府

1976年 大阪府生まれ
1995年 浜松北高等学校卒業
1999年 タフツ大学卒業。モルガン・スタンレー東京支社
2002年 香港・PCCWグループ日本支社
2003年 株式会社S-1スポーツ
2004年 東北楽天ゴールデンイーグルス(2007年退職)
2009年 株式会社ビズリーチ代表取締役社長
2010年 株式会社ルクサ代表取締役
2020年 ビジョナル株式株式会社 代表取締役社長

SNS:Twitter

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南 壮一郎の資産は?

推定843.2億円

資産については色んな出し方があると思います。実際は資産管理会社での保有やその他不動産などもあるかと思います。この記事ではシンプルに「純粋な初値(予想)と保有株式」で算出しました。

南 壮一郎のプロフィール詳細

南 壮一郎氏の出生からの歩み
出生からの歩み

1976年大阪府に生まれる。幼稚園の頃は当初静岡県磐田市に住んでいたが、途中の6歳から13歳までカナダのトロントで過ごす。帰国して磐田市に戻るが、すぐに浜松市へ転校。中学・高校とサッカーに打ち込み、高校時代にはキャプテンや静岡県西部地区選抜に選ばれている。

学生時代は海外と国内を行き来する転校しており、常にマイノリティで育ってきたと感じていた。6歳からカナダで育ったが、白人の中で唯一のアジア人だった。中学で日本へ帰国。6歳から13歳まで海外で過ごしていたため日本語が喋れなかったという。

言語コミュニケーションが取れないため、勉強だけでなく生活そのものにも支障が。また、価値観もルールも異なり、当時は親を恨んだこともあったという。

一方で、大学進学においては海外の大学に進学することを自身で選択。出身高校(静岡県立浜松北高校)で海外進学をした前例がなく、学校からは大反対された。それでも自分はアメリカに行きたいのだと決意。受験の仕方すら分からなかった環境を経て、無事田伏大学に進学。これが初めての成功体験になった。

新卒ではモルガン・スタンレーに入社。投資銀行部でM&Aアドバイザリー業務を担当。いくつかの会社を経て、2004年から楽天でスポーツビジネスに携わった。株式会社楽天野球団の創業メンバーとして球団ではチーム運営や各事業の立ち上げをサポートした後、GM補佐、ファン・エンターテイメント部長、パ・リーグ共同事業会社設立担当などを歴任。

球団事業においては不可能とされていた初年度からの黒字化成功に貢献。将来の球団社長候補と見られていたが、まだ若過ぎたことから一度外に出ることを提言される。

南は2007年に楽天を退社し、1年間ほど世界を旅する。世界旅行の後、南は転職活動を開始。しかし、助言してくれるヘッドハンターの意見が食い違うことから、現状の求職者と求人側のミスマッチを実感。これが契機となって、2009年4月、仲間7名で株式会社ビズリーチを設立。管理職・グローバル人材に特化した会員制転職サイト「ビズリーチ」を開設。

株式会社ビズリーチは、2020年2月にグループ経営体制へ移行し、Visionalグループが設立。それに伴い、南は株式会社ビズリーチの代表取締役社長を退き、グループ経営を支えるホールディングカンパニーとして新設されたビジョナル株式会社の代表取締役社長に就任。

主にHRテック事業やクラウド事業を担う株式会社ビズリーチは、ビジョナル株式会社の完全子会社になった。同時に、新設分割を用いて、株式会社ビズリーチ内の新規事業開発を担う組織であるインキュベーションカンパニーをビジョナル・インキュベーション株式会社として分社化し、ビジョナル株式会社の完全子会社とした。

引用記事①:CNET JAPAN「経営体制を刷新し、ビズリーチは「ビジョナル」へ–新体制に向けた南社長の“感謝と決意”
引用記事②:Forbes JAPAN「「捨てる」ことに躊躇しない。その原点は、高校時代の成功体験にあった

創業からの事業変遷

年月取組
2009年4月管理職・グローバル人材に特化した会員制転職サイト「ビズリーチ」を開設
2010年8月ビズリーチ社内でセレクト・アウトレット型ECサイト「LUXA(ルクサ)」立ち上げ
2010年10月株式会社ルクサとして分社化
2012年10月シンガポールを拠点とするビズリーチのアジア版「RegionUP(リージョンアップ)」を開設
2015年企業も求職者も無料で利用できるクラウド型採用サービス「スタンバイ」を開始

南 壮一郎の交友関係

実際はもっと多くの交友関係があると思いますが、多数の記事で実際に名前が挙がっていた方々をリスト化しています。

・楽天三木谷 浩史
・USEN-NEXT HOLDINGS島田 亨
・ヤフーCOO小澤 隆生
・Sansan寺田 親弘?
・ユーザベース梅田 優祐?
・ラクスル松本 恭攝?

南 壮一郎の思考

ログミーBiz「企業の成長の前に立ちふさがる、300人の壁」では創業からの話が赤裸々に語られていました。また、いま興味関心が高くなっているものについてはYahoo!ニュース「「得るために、捨て続ける」 ビジョナル 南壮一郎の歩む人生」でインタビューされていたので、いくつかトピックスで抜粋をしました。

チーム作りの原体験

自分がチーム創りを学ばせてもらった原体験は楽天イーグルス時代。球団オーナーに楽天三木谷、球団社長にインテリジェンスの創業者の島田(現USEN-NEXT HOLDINGS副社長)、取締役事業本部長にヤフーCOO小澤が在籍。創業時は10名程度の組織で、彼らが率いる新規事業の立ち上げを経験させてもらった。彼らの事業創りや経営チーム創りを最前線で味わうことができたとのこと。

楽天三木谷からの「会社を拡大させるための考え方」のアドバイス

会社を始める際、楽天の三木谷氏と話をする機会があった。「どのくらいの規模の会社を作りたいんだ?」と訊かれ、当時の楽天は従業員が数千人規模だったため、「数千人くらいの会社ですかね」と答えた。

それを聞いた三木谷は非常に真摯に答えてもらえた。「本当に数千人規模の会社を作りたいのなら、数千人規模の組織を率いられるような仲間を最初から集めなさい」とアドバイスうけた。アドバイスをうけたことで、組織を率いる人材を意識的に採用し続けることが創業者の役割であることを理解してスタートできたことは、その後の会社の成長に大きく役立ったという。

組織運営のスタンス

何百人もの組織を率いる事業フェーズでトップを務める能力や特性を持っていないことに早々と気づいた。会社の組織をスケールする上で自己認知力があったのが大きかったと感じた。自分よりもこのフェーズの成長を率いるのが得意なメンバーを頼りながら、役割分担とチーム力で乗り切ってきた。

社長退任(バトンタッチ)の裏側

創業時から確実に将来のどこかのタイミングで誰かにビズリーチ事業をバトンタッチすることは決めていた。

創業のイメージとしては10年後と考えていたため、そこをピン止めして逆算すると5~6年目には、承継する相手を決めておかないと間に合わないと思っていた。あとは、社長というポジションを譲るか譲らないかという自分の覚悟の問題だと思っていた。

結果的には、6年目くらいから現在の株式会社ビズリーチ多田 洋祐氏にビズリーチ事業の日常的な経営を預け、南を含めた創業時からの取締役は、求人検索エンジン事業「スタンバイ」や人財活用プラットフォーム「HRMOS」、またHR Tech以外の領域にも参入し、事業承継M&Aプラットフォームなど、得意な新規事業の立ち上げに集中することにした。

多角化の目的は、ビズリーチ事業の一本足打法の経営リスクを分散させるため。当時、一定の成果を上げることができるようになっていたビズリーチを任せる意思決定をした。

人材採用の考え方(新卒採用/中途採用)

創業から5年目まで、新卒採用に一切頼らず、ストイックにキャリア採用に注力していたことが組織の成長に大きく貢献したとのこと。新卒採用を始めたのは、組織が70名くらいになってから。他社と比較しても遅かったのではないかと感じている。

新卒採用は「組織全体の10パーセント以上は絶対に採用しない」と決めていた。組織を急成長させようとすると、どうしても新卒採用に頼りたくなってしまうのも。ただビズリーチは、新卒社員の成長は先輩社員全員の責任として、丁寧に育てたいという思いがあったため、受け入れ体制が整ったと思えたタイミングで新卒採用を始めた。

キャリア採用同様、新卒採用でも、自分たちらしい採用基準を守り、数ではなく質を必ず担保することを続けている。注力し続けているのは、バリューフィット。会社として大事にしていること、また会社として目指しているものをはっきりとお伝えしたうえで採用することとのこと。

南壮一郎がいま熱を入れていること

創業事業のビズリーチを多田 洋祐氏に引き継いだ今、南 壮一郎氏は何をしようとしているのか。グループトップとして全体管轄はしていく、いま熱を入れているのは新規事業。有価証券報告書の事業区分では「Incubation事業」となっているところ。そこに含まれるのは、事業承継M&Aのプラットフォーム事業、物流プラットフォーム事業、サイバーセキュリティ事業など。新規事業については陣頭指揮をとり、中途採用の面接もやっているとのこと。

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